京都外国語大学
付属図書館様
革装本の修復製本
要望・課題
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貴重資料を長期的に保存したい
京都外国語大学付属図書館が有している15世紀の貴重な洋本が、修理が必要な状態でした。
表紙に使われている革は全体的に劣化していて、本体から切れて離れてしまい、背表紙にもところどころ欠損があり、このような状態の貴重資料を長期的に保存していくために、ヨーロッパと同等の洋本修理ができる技術を持ったところを探していました。
導入内容
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総革タイトバックの修復
タイトバックとは、表紙の背と本文の背部分が糊付けされている形態のことです。
まず背表紙を本体から取り外し、綴じはそのまま生かすことにしました。背表紙と本体をくっつける役割をもつ膠(にかわ)が古くなっているので除去し、新しく和紙で背を固定しました。表紙を再度取り付けたあと、取り外した元の背表紙を新しく取り替えた背表紙の革に貼り、最後に革の劣化を抑えるために保革油を表紙に塗布して仕上げました。なお、全ての工程を職人による手作業で行なっています。
ナカバヤシを選んだポイント
技術的水準が高いこと
洋本は特に革装のものが多く、修復技術を持った人が少ないです。
そのような中で、本来の綴じを生かしたり、元の背表紙を新しい背表紙に貼ったりと、
元の形を損なわないまま修復するという、完成度が高い処置をして頂き満足しています。