松江バイオマス発電株式会社は、生物から得られた有機物(バイオマス燃料)を活用した
再生可能エネルギーのひとつである木質バイオマス発電事業を島根県松江市で展開しています。
県の総面積の約8割を森林が占める島根県。
製品の材料として使われてこなかった未利用材や間伐材を加工した「木質チップ」を
燃料として使用することで、森林資源の有効活用につなげています。
木の伐採・運搬・加工等の林業に関わる雇用創出など、
松江バイオマス発電株式会社は「発電事業」を通して地域貢献を続けています。
施設紹介動画:約10分30秒
発電所内すべての装置や設備を常に正常な状態で安全に稼働させるため、中央制御室では発電所全体の監視を行っています。また、各施設の運転状況を把握する制御システムと監視カメラにより、機械の動作確認やトラブルの発見・防止策などを24時間体制で行っています。
トラックダンパースケール
トラックで運ばれてきた木質チップは、トラックダンパースケールで計量・受入れをします。トラックの荷台より直接受け入れることで、効率が上がり、短時間且つ大容量の計量・受入れが可能です。
燃料チップヤード
受け入れた木質チップは、大きさを選別するロータリースクリーン、チップ内に混ざっている鉄くずなどを取り除く磁選機を通り、燃料チップヤードに保管します。
チップヤードには、枝や木の皮などを原料とする「破砕チップ」、丸太を原料とする「切削チップ」の、形状が異なる2種類の木質チップを最大で3日分程度、およそ800トンを一時貯留できます。なお、2種類の木質チップは、発電状況にあわせ、混ぜ合わせて使用します。
燃料チップヤード概要
面積 約2555㎡
最大約3~4日分貯留可能(丸太換算 約2600本分)
流動層ボイラー
木質チップを燃料チップヤードからボイラーの最上部まで運び、必要量を瞬間的にコントロールしながら流動層ボイラー内に投入します。
ボイラーの下層には800℃に熱せられた砂が敷き詰められており、空気を送り込み流動させ、炭化したチップ表面を繰り返し削ることで、水分の多い木材チップを完全燃焼させています。
燃焼により発生する灰は、灰ピットで貯蓄され、土木資材として再利用するほか、新たな活用の取り組みも進めています。
タービン・発電機室
燃焼により発生した熱は、流動層ボイラー内にある水管で吸収され、エネルギーを持った水蒸気を生成します。その水蒸気でタービンを回転させ、変速機を通じて発電します。
タービンを回転させた高温状態の水蒸気を、タービンの下に設置している復水器で急激に冷やすことで、減圧効果が生まれ、発電に寄与しています。
実際に発電しているタービンの回転数やエネルギー量などの詳細は、監視装置で常に確認しています。
補機施設
発電所の安全運転のためには必要な空気の量をコントロールすることが必須の為、多くのファンを補機施設に設置しています。
ファンは、流動層ボイラーの中にある木質チップなどの燃料を完全に燃焼させる効果や、燃焼による排ガスの発生を正常値に抑えるなど、重要な役割を担っています。
また、ボイラー内に缶水を循環させるためのポンプ類や、発電に必要な水蒸気の基となる純水装置・排水処理装置も備えています。
会社名 | 松江バイオマス発電株式会社 |
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設立 | 2013年5月17日 |
所在地 | 〒690-0832 島根県松江市大井町899番地7号 |
代表者 | 川上 陽右 |
資本金 | 4億円 |
出資比率 |
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主要事業 | 木質バイオマス発電 |
事業内容 | 県産材を主とする国産未利用材等を燃料に使用する木質バイオマス発電 |
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発電出力 | 6,550kW (発電端出力) |
運転形態 | 24時間連続定格運転 |
発電燃料 |
県産材を主とする国産未利用材、製材残材等木質チップなど
油ヤシ核殻(PKS)の持続可能性(合法性)の確保に関する自主的取組について(:333KB) バイオマス発電のライフサイクルGHGに係る自主的取組等の情報開示について(2023年度分)(:56KB) |
年間発電量 | 約50,000,000kWh |
商業運転開始 | 2015年6月 |
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